命式と均時差
時計の示す時刻はその場所の時刻を正しく示していません。正しい時刻のことを視太陽時と言います。
視太陽時とは、太陽が示す時刻で、それは日時計のこと
視太陽時へ変換するには、時計の時刻(その国における標準時)に地方時差を加算して修正します。
しかし、これだけだと若干誤差がありますので、さらに均時差を加えて補正します。
均時差
視太陽時へ補正するための時差の一つ
視太陽時=時計の時刻+地方時差+均時差
均時差が生じる理由2つ
- 地球の公転が楕円軌道
- 地球の地軸が傾いている
均時差は約±15分
均時差は2月に最小(約-14分)になり、11月に最大(約+16分)になります。

命式への影響
命式を作成する際、まず最初に誕生時刻を視太陽時へ補正します。
命式は視太陽時から作る
年月干支は地球の公転に対応します。年月干支の補正は不要です。誕生時刻の年と月をそのままを使います。
(※海外生まれの人は日本時間での誕生時刻を使います)
日時干支は地球の自転に対応します。日時干支の補正は誕生時刻に地方時差と均時差を加えます。
(※海外生まれの人も同様です)
S23年~S26年の特定の時期に生まれた人は、日時干支にサマータイム(実時間より1時間進める制度)も考慮する必要があります。
南半球に生まれた人は、補正を行った後、年支と月支の十二支を対沖する十二支に置き換えます。
時 | 日 | 月 | 年 | |
---|---|---|---|---|
地球の動き | → | 自転 | → | 公転 |
北半球生まれ | → | 誕生時刻+地方時差+均時差 | → | 日本時間での誕生時刻 |
北半球生まれ(サマータイムあり) | → | 誕生時刻+地方時差 +均時差-1時間 | → | 日本時間での誕生時刻 |
南半球生まれ | → | 北半球生まれと同じ | → | 日本時間での誕生時刻で確定した後、年支と月支の十二支を対沖する十二支に置き換える |
恒気法による暦(二十四節気)を使う場合 | → | 誕生時刻+地方時差 | → | 日本時間での誕生時刻 |
恒気法と定気法と均時差の関係
現代は定気法が主流です。
天保歴より前の恒気法の暦(二十四節気)の時代に生まれた人は、恒気法の暦(二十四節気)を使います。その際、均時差は不要です。
✔ 定気法で作られた暦(二十四節気)を使って命式を求める際は、均時差を使って日時を補正します。
✔ 恒気法で作られた暦(二十四節気)を使って命式を求める際は、均時差による補正は必要ありません。
時 | 日 | 月 | 年 | |
---|---|---|---|---|
地球の動き | → | 自転 | → | 公転 |
北半球生まれ | → | 誕生時刻+地方時差 | → | 日本時間での誕生時刻 |
北半球生まれ(サマータイムあり) | → | 誕生時刻+地方時差 -1時間 | → | 日本時間での誕生時刻 |
南半球生まれ | → | 北半球生まれと同じ | → | 日本時間での誕生時刻で確定した後、年支と月支の十二支を対沖する十二支に置き換える |
恒気法による暦(二十四節気)を使う場合 | → | 誕生時刻+地方時差 | → | 日本時間での誕生時刻 |