お薦めの理由
本のタイトルからして、察しはつくだろうが、この本はいわゆる対外離脱(幽体離脱)体験に関する話である。他の同様な話と一線を画するのは、対外離脱を意図的におこない、その時の体験を客観的に詳細に記録としてまとめていることにある。
本書内では肉体とは別に「第二の体」というものが存在しているとしている。これは世間一般で言う魂と呼ばれるものに相当する。
対外離脱を意図的に行う。そして「第二の体」が肉体を離れる。空間を移動し床や壁を通り抜け、そこで観たり聞いたり感じたことを検証を交え綴られている。また、終わりのほうでは、具体的な対外離脱の方法が記載されている。
こういった内容故に、それが本当なのかどうなのかは本人も含め知る由もないだろう。本書を読むと、一般的に他の書物で読む、天国とかあの世とかのイメージや来世が存在するといった事に対するイメージとはかなり違う。同じ経験をし同じ物を見ても、その人の経験値によりまったく別の物や現象として解釈される。この著者はそういった部分で、ご本人が経験されたことをそのまま忠実に述べられているところに本書の大きな価値がある。
この本の著者はそれなりの社会的ステータスを持つ人物であり、内容もしっかりと自己分析をされており、それなりに納得のいく内容となっている。こういった話に抵抗感がない方にとっては、大変楽しく読める本であろう。そして、読み手により、興味を惹かれる部分がかなり分かれる独特な世界観となっている。
なお、一通り読み終えた中で、私個人が興味を惹かれた部分が2か所ある。
- 対外離脱する際は身体を南北に置く(頭を北)
- 幽霊捕獲機(ファラデーケージに直流電流を流すことで創られた電場の中に幽霊を入れるとそこから抜け出せない原理を利用)
最後に、本書の最後のほうで述べられている言葉が印象に残る。
「多くの人間が、睡眠中に「第二の体」に乗って、一時的に体から離れる。これはまれな場合を除いて、意識の記憶に残ることなく行われる。」
読みやすさ
実用性 科学度 スピリチャル度
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