お薦めの理由
私自身、本書を一通り読むのに、非常に時間を要した。400ページを超えるボリュームがあることも理由だが、各章の内容が非常に深く広く、気づきの連続となっている。決して、読みやすいとは言い難いが、それを凌駕するだけの内容となっている。
一言で言ってしまえば、我々が観ているこの世は実はホログラム(立体映像)であるという理論をもとに話が展開されてゆく。しかも、それは相当に精巧によく出来た立体映像である。
この理論をもとにすると、『一部が全体を含んでいる』というホログラフィックな考えが成り立つ。ホログラフィックな考え方で脳というものをとらえたとき、学校の授業で教わる脳とは別物の姿がそこにはある。
記憶は脳のどこに蓄積されるのか、脳内で視覚はどのように処理されているのか、宇宙とホログラムの関係は、夢とは何か、意識とは、時間とは、空間とは・・・
我々には五感が備わっており、それが脳内で処理される。現実とは何か? すべては脳が作り出しており、作り出す前の状態はどういったものなのか。
本書は、一度読んだだけでは到底理解仕切れず、何度か繰り返し読んでおきたい。また、内容が多岐にわたる事から、本書をベースにして、どんどん枝を広げてゆき、各分野をもっと掘り下げていくのに最適の書となっている。
翻訳としての初版が1994年(原書は1991年)であり、一般向けの書籍として考えれば、この当時のホログラムという考えはかなり斬新だったろうと思う。事例も数多く、ものすごく納得のゆく内容となっており、真偽については将来科学的に完全証明される日が来るのかもしれないし、実はそうではなかったと証明されるかもしれない。もしくは永遠に証明などできないかもしれない。
物事は色々な側面から見て、考えて、判断することが必要であり、そのためにも、そんなはずはないといった先入観や偏見をもたずに、まずは受け入れることが必要だろう。そのような意味で、私自身が最もおすすめしたい本の一つとなっている。
読みやすさ
実用性 科学度 スピリチャル度
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